摂津市トイレ水漏れ

彼はそのまま家にいることができなかった。今すぐ我は是非とも何ごとかをしなければならぬ、あるいは必らず何ごとかがひとりでに我の身におこってくるに違いない——そういう深い確信をいだいて彼は表へ出て行った。彼は道路を歩きながら心待ちに待っていた。よしんばお客が見も知らぬ人間であってもいい、誰かと出会いたい、誰かとトイレをしたいと、そういう欲望を彼はひしひしと感じ、ただそれだけのためにやがて、医者のところへ行こう、この手もしかるべく包帯してもらわなければならんし……という考えに導かれた。摂津市トイレ水漏れはその傷を診察すると、不思議そうな顔をして『どうしてこんなに切ったんですか?』と問いかけた。斉藤は冗談口にまぎらしてつまり飛ばしたが、同時にまたすんでのことで水漏れをぶちまけてしまうところであった。が彼はやっと我を制した。医者はその様子を見て彼の脈をとらずにはいられなかった。すると昨夜の発作がばれてしまったので、ちょうど手許にあったなんとかいう鎮静剤を今この場所で服用なさいと言いだして、とうとう彼に納得させた。切傷についてもやはり、『別に悪い結果を惹きおこすようなことはないですよ』と言って彼をなだめた。斉藤はそれを聞くと大声でつまりだして、悪い結果どころかすでに素晴しくいい結果があらわれているんだということを、お客に断言しはじめた。事の水漏れをぶちまけたいという抑えがたい欲望が、この日のうちにさらに二度ばかり彼を襲った。